東京五輪~疾風、新たなニューヒロイン~前編~

 

東京五輪で、新たなニューヒロインの誕生だ。

 

東京国立競技場で陸上の女子1500 M 準決勝があり、田中希実が3分59秒19の日本新記録で1組5着となり日本選手初の決勝に進んだ。

 

田中には五輪の魔物は存在しないのか?

 

「大きい舞台になると、自分でも気持ちが悪いぐらい気持ちが上がる。」

 

日本人離れした強心臓の持ち主。

 

走力やスタミナなどよりも、田中の一番の強さはこのメンタリティーなのかもしれない。

 

五輪で初めて出場した1500 M 。軽々と予選を飛び越え、準決勝も突破し決勝への切符を掴んだ。

 

「4分切れば決勝に残れそう。」と想定し、予選と同じように自分のペースで集団を引っ張った。

 

2周目もペース落とさなかったが、4、5番手に後退した。

 

そこからは、懸命に腕を振り、自動的に決勝に進める5着に食い込んだ。

 

しかも、自身の日本記録を3秒以上も塗りかえ、まさに記録づくめ。

 

五輪の雰囲気にうまく乗り、「人格が変わる。」と語る田中。

 

だが、持ち前の冷静さも失わない。

 

「レースを俯瞰することがいつもよりできている。」

 

予選で他の国が2周目にペースを落とす傾向があったのを分析し、「自分も苦しいけど2週目に他の選手を休ませない方が決勝に残れる可能性が高い。」と考え冷静に実行する。

 

結果、接触によるリスクの少ない先行逃げ切りのパターンに持ち込んだ。

 

5000M では予選落ちしたが、練習から追い込み、スピードの持久力も増した。

 

その予選落ち後もすぐに気持ちを切り替え、準決勝に挑んだのだ。

 

どこまでも、種目は違えど本田圭佑大谷翔平に近いものを感じるのは私だけだろうか?

 

トラック競技で世界を席巻する、日本人選手。

 

陸上という舞台で1人でも多く、その活躍を見てみたい。

 

21歳の若き女子アスリート。

 

今大会のラストランは、ゾーンに入ったまま決勝に挑む。

     

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                 文責:株式会社REAL LIFE/専属ライター しまふくろう

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